南砺の家


富山県南砺市に建てた小さな住宅です。

山々に囲まれたこの地は、特に南西方向からの山脈からの吹き下ろし風が降り注ぐ風の街でもあります。敷地からは田園風景と山並みを眺めることができると同時に周辺環境はカーポートにより溢れ、単調な街並みを築いています。

これらの地域特性の中、この地にふさわしい発展、持続性のある建築のあり方を目指し、計画を行なっていきました。



外観写真です。一見バラックのように見える外観は、地域特性を考えていった上でのある種の成果品です。

既製カーポートの高さを意識し設定した低い軒高、折板屋根により構成された深い軒と1.3mまで立上げられたシールレスなモルタル仕上げの腰壁が、風雨や積雪から建物を守っています。


大雪時にはモルタル壁が雪に沈み白い世界に駆体と屋根だけが浮き上がっている姿をイメージし、計画を行なっていきました。



架構グリッドもカーポートの規格サイズから割り出された2.7mで構成され、ふわりと持ち上げられた大屋根の架構が、周辺の景色の中に溶け込み広がっています。
この架構構成はどこまでも反復可能であり、この地における住宅設計の、再現性を持つ一つのモデルとして可能性を持ちます。

開口部からは流れる穏やかな風を年中受け入れます。


内部と外部がシームレスにつながっていきます。


全ての室内空間に構造体がつながっていきます。


室内から溢れる光が、街並みに彩りを与えています。
季節の移り変わりを楽しみにしながら、お施主様が過ごしていただいていることに、設計者としてとても喜びを感じています。




南砺の家の詳細はこちらでも紹介していますので是非ご覧ください。

note-南砺の家について


写真:Ippei Shinzawa Photography